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デジタル・アナーキズム・モデル Ver2.0
-逆ゲーム理論と無政府主義的なトランスヒューマニズム-
昨今の急激な情報化によって,決定論的な社会構造がつくりあげられつつある.このような社会構造の在り方を,ここでは制御社会と呼ぶ.
我々は制御社会を克服して,人が民主的に生きられるような(富 ⊇ 情報 を再分配可能な)新たなシステムを創出する必要がある.それをここでは,デジタル・アナーキズム・モデル と呼ぶ.デジタル・アナーキズム・モデルでは,ロールズの原初状態における無知のヴェールをキリスト教倫理に重ね,平等な関係性の経験を通して現実の社会構造に反映させる合意形成手法として,相対的な無知のヴェールを提案し,これを,PoW(賢者),PoS(富豪)と比較してProof of Sacrifice(PoS:聖者)と呼び,デジタル・アナーキズム・モデルの基盤とした.我々はこれを用いて,富 ⊇ 情報 を再分配するアプリケーションを実装しようと試みた.
このような理想的な社会構造を作り上げるために楽観的な思想を基盤とした我々の試みに異議もある.確かに,歴史的に社会は大きな抗争を経て徐々に均衡点に収束しているようにみえる.その潮流の中で,先人の研究も含めて我々はよりよい社会の在り方を考察したきた.しかなしながら,我々も異議を反芻するにあたり,社会は人が作り上げる限り収束しないと考えるに至った.
我々は,デジタル・アナーキズム・モデル Ver1.0 をバージョンアップして,メカニズム(デザイン)≒逆ゲーム理論と無政府主義的なトランスヒューマニズを採用し,社会を再構成することを提案する.
ゲーム理論ではルールが与えられた上で結果を分析するが,メカニズムではある望ましい結果を得ることができるようなルールを設計する.メカニズムは,人が集団としての意思決定をする場である社会におけるルールやプロトコルである.計算機科学では,例えば,マルチエージェントシステムにおいて,利己的なエージェントを仮定する状況では,システムとして全体を制御するために最低限のルールやプロトコルを最初に設計する必要がある.これを現実の社会に応用する.
また,現在の社会は社会からのフィードバックを我々が調節しようと試みてもフィードバックするプロセスが我々の予測を越えて制御することができないという技術的特異性の反映である社会的特異性に達している.我々は人の身体的能力を拡張することを通して民主主義と呼ばれるものを変革する.そこではトランスヒューマニズムにおける新興技術の既存社会への破壊的な性質を利用する.
トランスヒューマニズムは,我々が社会との関わり方においてより多くの選択肢を持つべきだと主張する.それは必ずしも物理的な身体能力の拡張に括られない.すなわち,より多くの情報に基づいて選択できる幅広いツールを使用することが重要であり,自由を得やすくするためには,利用可能な選択肢や手段が多くあった方が好ましいと考える.自由を拡大するには,最終的に技術を拡大する必要もある.我々が,現在の状況について危惧するのは,技術が抑制されるつつあることであり,既存の社会構造を変えるような技術には鋭いバイアスがかかることである.社会における規範倫理の重要性は言うまでもないが対応が追いついていない.
我々が開発する技術をトップダウンで制限または制御しようとすることは,インターネットで完成された中央集権的なシステムの再現である.我々の既存の社会で標準化されている制度や産業の多くは望ましくないという前提のもとに新しい技術化された社会を考える.これを実装することをデジタル・アナーキズム・モデルVer2.0とする.